鳥取家庭裁判所 昭和49年(少イ)1号 判決 1975年2月05日
被告人 大橋隆夫(昭二・三・二一生)
主文
被告人を罰金二万円に処する。
右罰金を完納することができないときは金一、〇〇〇円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置する。
理由
(罪となるべき事実)
被告人は鳥取市白兎六一一番地においてドライブイン「因幡の白うさぎ」を経営している者であるが、店の所在が国道九号線沿いのため夏期の帰省客が多い期間中深夜勤をしてくれる臨時従業員をほしいと思つていたところ、同店でアルバイトをしていた○川○典から、同人の弟とその友人で十八歳に満たない高校生など計三人についてアルバイトとしての雇入方を問い合わされたため、八月中旬の盆頃までの間雇い入れることとし、
法定の除外事由がないのに、別記(編略)記載のとおり、昭和四九年七月二一日、同二三日の二日間にわたり、右「因幡のしろうさぎ」において、満十八歳に満たない○沢○ほか二名を午後一〇時から午前五時までの間に、一人当り合計九時間四一分来客の接待に従事させ、もつて深夜業に使用したものである。
(証拠の標目)(編略)
(法令の適用)
一 判示所為 労働基準法一一九条一号、六二条一項
罰金等臨時措置法四条
一 併合罪加重 刑法四五条前段、四八条二項
一 労役場留置 刑法一八条
なお、本件の罪数については雇い入れた少年の各人ごとに一罪と考える。本件では、各人が各二日勤務しているが、それは、当初から一個の契約により継続して数日間働らく予定のもとに犯されたものであるから、数日分を包括して一罪と考える。
そこで主文のとおり判決する。
公判出席検察官 任海一
(裁判官 秋山規雄)